酒学

第2回 香りを味わう
 皆さんお酒の何が好きですか。酔って気分が良くなる、お酒そのものの味が好き、ビールならのど越しなど人によって様々ですが、お酒の味わいの1つに香りがあります。 お酒の原料は基本的には植物です。日本酒なら米、ビール。ウイスキーなら麦、ワイン、ブランデーならブドウ、焼酎なら芋、麦、そばとお酒の種類は違えど原料は植物から作られます。 植物はそれぞれ固有のアロマ(香り)を持っています。それに製造過程から生まれる香り、熟成中の樽の香りなどが加わり、それぞれのお酒の特有の香りとなります。 最近はこの香りを楽しむ方が増えてきています。
 この香りをよりもっと楽しむために、それぞれのお酒の飲み方がありますのでご紹介しましょう。

■ワイン
 まず香りのお酒の代表格と言えばワインです。ワインの香りを楽しむポイントは2つあります。グラスと温度です。
 ワインには専用のグラスが何種類かあります。赤ワイン用、白ワイン用、スパーリング用(シャンパングラス)、ボルドー型、ブルゴーニュ型などいろいろありますが、 スパーリング用以外は飲み口がすぼんだ形で香りを閉じ込めるような形状になっています。ワイン用グラスに注がれたものと普通の広口のコップに注がれたものと比べると、香りの感じ方がまったく変わります。 そしてワインの香りのとり方ですが、まずワイングラスにワインを注がれた後グラスに鼻を近づけ香りをかぎます。この香りをアロマと呼び、ブドウ本来の香りです。 そして次によくテレビなんかで見ますがグラスをゆっくりと回してから香りをとります。。これはワインに空気をより触れさせることにより香りが際立ちます。また熟成香と呼ばれる熟成による香りが引き出されます。
 あと温度ですが一般的に冷やすと香りが立ちにくいと言われます。香りを楽しみたいのであれば一般より少し高めの温度がいいいでしょう。 (一般的な適温:赤ワイン16〜17度白、ロゼワイン:15度くらい)


■日本酒
 日本酒も香りを楽しむお酒の代表格です。米から作ったとは思えないフルーティーな香りが海外でも好評で日本酒ブームも起こっているようです。 日本酒の飲み方も冷やや熱燗などありますが、燗にすると香りは引き立ちます。 一般的に大吟醸や吟醸酒などは最初から香りが豊かなので冷のほうがうまいと言われますが、より香りが引き立つ、ぬる燗程度を勧めている吟醸酒もあります。 また、日本酒の利き酒をする場合などで行う含み香と呼ばれる香りを取る方法があります。これは少量のお酒を口に含み、鼻から息を吐き出しながら香りをとります。

■ウィスキー
 ウイスキーにもさまざまな香りが含まれています。原料本来の麦やトウモロコシの香り、樽で熟成することによって生まれる香り、 スコッチなどで使用されるピートのスモーキーな香りとその種類と製法により様々な香りが含まれています。
 ウイスキーの飲み方には、ストレート、ロック、水割り、ハイボールなど様々な飲み方がありますが、香りを楽しむ飲み方としてお奨めがトワイスアップです。 これはウイスキーと水(常温、できれば天然水)を1:1の半々の割合で合わせます。ウイスキーが常温の水と混ざることにより香りがいっそう引き出されます。 グラスはワイングラスのような飲み口の狭まったグラスがいいでしょう。ちなみにサントリーのブレンダーさんはこのトワイスアップでブレンド作業を行っています。


■焼酎
 焼酎は芋、麦、蕎麦など種類がたくさんありますが、その種類によって香りも独特のものがあります。 また、同じ芋焼酎であっても使う麹の種類によって味も香りもことなります(ex黒霧島(黒麹)白霧島(白麹))。 焼酎の飲み方も様々ですがに温めた方が香りは引き立ちますので香りを楽しみたい場合は、お湯割りがお勧めです。

■ビール
 ビールで香りを嗅いでから乾杯する方はあまりいないですが、ビールにも麦やホップなどの独特のいい香りします。 特に最近は地ビールブームで一般的なピルスナータイプのビールではなく、香りを楽しむエールタイプのビールも流行っています。 香りを楽しむエールタイプのビールの場合は、あまりキンキンに冷やさない方がいいでしょう。


 いかがでしたでしょうか。
 酔って楽しめればいいやという方もいらっしゃると思いますが、すぐにグラスに口を近づける前に、鼻を近づけてから飲まれたらより一層おいしくなるかもしれませんよ。
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